ガス衣類乾燥機のデメリットとメリットを徹底解説!設置コスト・安全性
最終更新:2024年10月29日
ガス衣類乾燥機のデメリットを徹底解説。設置の難しさや運転コスト、音の問題、衣類への影響などを具体的に紹介。メリットとの比較も行い、あなたに合った乾燥機を選ぶためのポイントを押さえています。
執筆者
たてのリフォーム 代表
舘野 久璃洲
新卒から不動産業界で活躍し、現在は賃貸とリフォームを軸にたてのリフォームの代表として活動。年間220件の施工実績の経験をもとにお客様に最適なプランを提案。『品質至上主義』をモットーに大田区を中心としてリフォーム事業に邁進中。
監修
たてのリフォーム 工事統括者
藤澤 典隆
全リフォームの職人手配から当日の段取りまで担当。リフォーム業界歴30年超えの経験をもとに、リスク回避と高品質な施工に定評があります。
なお、本記事のガス衣類乾燥機は「リンナイ 乾太くん」の情報をもとに作成しております。
目次
ガス衣類乾燥機のデメリット
デメリット①費用が想像以上にかかる
ガス衣類乾燥機は本体台とガス引き込み費用が発生します。具体的には「配管費+設置台+施工費+ガス引き込み費用」です。
項目 | 金額 |
---|---|
本体代 | 100,000円〜200,000円 |
配管費 | 20,000円〜50,000円 |
設置台 | 10,000円〜20,000円 |
施工費 | 15,000円〜30,000円 |
トータルでは20万円〜30万円近くかかるため、本体代が安いからといって想像以上にお金がかかってしまったといった声をよく聞きます。
デメリット②外部排気の音がうるさい
ガス衣類乾燥機は、乾燥中に外部へ温風を排出します。
この排気音は、設置場所によっては寝室や隣家に響くことがあります。
特に夜間や静かな時間帯には、排気の音が目立ちやすく、トラブルの原因にもなりかねません。
対策①排気場所を考慮する
排気口の向きや設置場所は、窓や近隣住民の居住スペースから離れた位置を選びましょう。
庭や壁際など、音が反響しにくい場所が理想的です。
対策②専用トップ(騒音軽減措置)を設置
騒音防止策として、パイプフードを覆うカバー(専用トップ)を設置することで、10dbほど騒音を軽減できます。
また、風向きを下に向けることができるため、騒音の感じ方も緩和されます。
デメリット③室内の乾燥音がうるさい
前提として、騒音レベルの基準は以下の通りです。
音量 | 例 | |
---|---|---|
とてもうるさい | 90db〜100db | ・犬の鳴き声 ・カラオケ店内 |
80db〜90db | ・地下鉄の車内 ・ピアノ(1m) |
|
うるさい | 70db〜80db | ・騒々しい事務所 ・セミの鳴き声(2m) |
60db〜70db | ・洗濯機 ・掃除機 ・テレビ(1m) ・トイレの洗浄音 |
|
普通 | 50db〜60db | ・換気扇(1m) ・家庭用クーラー |
40db〜50db | ・市内の深夜 ・図書館 |
|
静か | 〜40db | ・郊外の深夜 ・ささやき声 |
その上で、洗面所にガス衣類乾燥機を設置した場合、洗面所では約56db、2階の部屋では約40dbの音圧でした。
1階に部屋がある場合、夜間にガス衣類乾燥機を使用すると人によっては気になる可能性があるため、設置場所含めて検討することをおすすめします。
対策①衣類を裏向きにする
ガス衣類乾燥機の騒音の原因の1つがファスナーやホックなどの金具がガス衣類乾燥機に当たった際に発生する音です。
そのため、衣類を裏向きにすることで、金具がドラムに当たる音を防ぐことができます。
対策②乾燥終了時のブザー音の設定変更
乾燥終了時にブザー音が気になる方は、設定で音を消すことが可能か確認しましょう。
リンナイの乾太くんであれば、設定可能です。
デメリット④脱衣室に冷気が入る
壁の中の冷気が室内に戻ってくる現象が起きてしまいます。
対策①ダクト貫通部を機密処理
冷気の原因は、ダクトを通すために開けた壁の穴から発生するものです。
デメリット⑤衣類が縮む
ガス衣類乾燥機は高温で衣類を乾燥させるため、一部の素材によっては縮むリスクがあります。
特にウールやシルク、デリケートな衣類は熱に弱く、乾燥中に縮んだり変形する可能性があるため避けてください。
乾燥機の使用前に必ず洗濯表示タグを確認し、乾燥機に対応しているかどうかを見極めましょう。
デメリット⑥マンションは対応不可
ガス衣類乾燥機は、ガスの配管工事や排気ダクトの設置が必要であるため、マンションやアパートなどの集合住宅では設置が難しいことがあります。
特に古いマンションや管理規約が厳しい物件では、設置の許可が下りない場合も多いです。
そのため、導入を検討する際には事前に管理組合などに確認することが重要です。
ガス衣類乾燥機のメリット
メリット①仕上がりのふわふわ感
ガス衣類乾燥機は、高温で素早く乾燥させることで、繊維が柔らかく立ち上がり、タオルやシーツがふわふわに仕上がります。
特に、肌触りの良いタオルを求める方には最適です。
電気式とは異なり、短時間でしっかり乾かすため、長く使っても柔らかさが持続します。
メリット②生乾き臭をカット&ダニや
生乾き臭の原因である「モラクセラ菌」は、低温乾燥では十分に除去できません。
しかし、ガス衣類乾燥機の高温乾燥なら、モラクセラ菌をしっかりと除去し、嫌な臭いを抑えます。
また、ダニやアレルギーの原因となる微細な汚れも効果的に除去できるため、衛生面でも安心です。
メリット③月々のコスト削減
ガス衣類乾燥機の乾燥コストは、1回あたり約50円程度と経済的です。
電気式に比べて乾燥時間が短いため、総合的なランニングコストを抑えられます。
洗濯を頻繁に行うご家庭や、経済性を重視する方にとっては、大きな魅力となるでしょう。
メリット④50分で乾く
ガス衣類乾燥機の乾燥時間は、通常の家庭用乾燥機の約半分程度である50分程度です。
忙しい朝や夜の時間帯でも、手早く洗濯物を仕上げることができるため、時間を節約したい方にとって、大きなメリットです。
メリット⑤大容量の衣服の乾燥可能
ガス衣類乾燥機は、大容量の乾燥にも対応しており、シーツや毛布、家族全員分の洗濯物を一度に乾かすことができます。
大きな衣類や大量の洗濯物を抱える家庭でも、効率的に乾燥が行える点が評価されています。
メリット⑥効果的な排熱で室温への影響を軽減
ガス衣類乾燥機は、熱を外部へ排出する仕組みになっているため、電気式に比べて室内の温度上昇を防ぎます。
これにより、特に夏場の使用時でも快適さを保ち、エアコンの消費電力を抑えることができます。
省エネを重視する方にとっては、大きな魅力となります。
ガス衣類乾燥機と電気式衣類乾燥機の比較
ガス衣類乾燥機と電気式衣類乾燥機の選択は、家事の効率やコスト、設置環境などに影響します。
それぞれの特長をしっかりと理解し、最適な選択をすることが大切です。
以下に、主な違いを簡潔に解説します。
比較① 乾燥スピードと仕上がりの違い
ガス衣類乾燥機は、約50分で衣類をしっかり乾燥させるため、短時間で仕上げたい忙しい方に最適です。
繊維を柔らかく立たせ、ふんわりとした感触が得られます。
一方、電気式は約1〜2時間かかることが多く、仕上がりもやや硬めになる場合があります。
比較② ランニングコストの違い
ガス乾燥機の1回のガス代は約50円と経済的で、電気式のランニングコストよりも抑えやすいのが特長です。
長期的に見ると、ガス式は頻繁に使う家庭にとってお得です。
電気式は初期費用が安く、少量の洗濯物に適しているため、使用頻度に合わせて選択しましょう。
比較③ 設置のしやすさと住宅の制約
ガス衣類乾燥機は、ガス配管と排気ダクトの設置が必要です。
一戸建てやガス配管が許可された住宅に適しています。
一方、電気式は工事が不要で、賃貸やマンションでも気軽に設置可能です。
比較④ 排熱の仕組みと室内環境への影響
ガス乾燥機は排熱を屋外へ放出するため、室内の温度が上がりにくいのが特長です。
電気式は排熱が室内にこもるため、特に夏場は部屋が暑くなることがあります。エアコンの使用量を抑えたい方には、ガス式が有利です。
比較⑤ 衣類への優しさと対応できる素材
ガス衣類乾燥機は高温で素早く乾燥させるため、厚手の衣類やタオルに適していますが、デリケートな衣類に対しては注意が必要です。
電気式は比較的低温で乾燥を行うため、シルクやウールなど、熱に弱い素材の衣類にも対応しやすい特徴があります。
比較⑥ 初期コストとメンテナンスの違い
ガス衣類乾燥機は設置工事が必要なため、初期費用が高くなりますが、長期的な運用コストは電気式よりも安く抑えられます。
電気式は設置が簡単で、初期費用を低く抑えたい方に向いています。
ガス衣類乾燥機の使用上の注意点
ガス衣類乾燥機は効率的で便利な家電ですが、安全かつ快適に使うためにいくつかの注意点を押さえることが重要です。
ここでは、トラブルを避け、長く安心して使用するためのポイントを解説します。
注意点① 定期的な排気口メンテナンス
ガス衣類乾燥機は、外部に湿気と熱を排出する仕組みです。
排気口にホコリやゴミが溜まると、乾燥効率が低下し、乾燥時間の延長や異音の原因になります。
また、詰まりが悪化すると、火災リスクも高まります。
対策として、排気口は月1回、掃除機や専用ブラシでホコリを取り除きましょう。
業者に依頼する年1回の定期点検も安心です。
注意点② ガス漏れや火災への警戒
ガスを使用する乾燥機では、ガス漏れや火災のリスクを軽視できません。
特に接続部分や古い配管の劣化が原因でガス漏れが発生することがあります。
異臭や異常を感じた場合は、直ちに使用を中止し、専門の業者に点検を依頼しましょう。
対策として、配管や接続部の異常を防ぐため、年に一度の定期点検を行い、ガス漏れセンサーを設置しておくと安心です。
注意点③ 設置場所の選定と周囲の配慮
ガス衣類乾燥機は、排気を外部に放出するため、設置場所が重要です。
排気口が隣家や窓に近すぎると、排気音や温風によるトラブルの原因となる可能性があります。
設置場所は風通しの良い場所や、隣接する家との距離が十分に取れる場所を選び、専門業者に設置を依頼しましょう。
注意点④ 適切な容量と使い方
ガス衣類乾燥機は大容量に対応できますが、詰め込みすぎると乾燥ムラが発生しやすくなります。
また、無理に詰め込むと機械に負荷がかかり、故障のリスクが高まります。
衣類は適切な容量で使用し、乾燥機の説明書に記載された目安を守って運転しましょう。
よくある質問
Q1. ガス衣類乾燥機の排気音はどのくらい大きいですか?
ガス衣類乾燥機は、衣類を乾燥させる際に外部へ熱風を排出します。
この排気音は、一般的な換気扇の音よりも少し大きいと感じる方が多く、特に夜間や静かな住宅街では気になることがあります。
排気口が寝室やリビングの窓に近い場合や、隣家が接近している場合には、設置場所を慎重に選ぶことが推奨されます。
Q2. ガス衣類乾燥機の設置には特別な工事が必要ですか?
ガス衣類乾燥機を設置するには、ガス配管と排気ダクトの設置工事が必要です。
これにより、湿気や熱を適切に屋外へ排出し、効率的な運転を行います。
賃貸住宅やマンションでは、工事の許可やスペースの確保が必要となるため、事前に確認しておくことが重要です。
Q3. ガス衣類乾燥機の運転コストはどれくらいですか?
ガス衣類乾燥機の1回の乾燥にかかるコストは、ガス代で約50円程度です。
電気式の乾燥機と比較すると、乾燥時間が短いため、1回あたりのランニングコストが低いのが特徴です。
しかし、初期費用や設置費用も考慮する必要があり、ライフスタイルに合った選択が求められます。
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