外壁塗装の費用相場 | 坪数別の費用相場と安く抑えるコツ
最終更新:2024年08月05日
執筆者
たてのリフォーム 代表
舘野 久璃洲
新卒から不動産業界で活躍し、現在は賃貸とリフォームを軸にたてのリフォームの代表として活動。年間220件の施工実績の経験をもとにお客様に最適なプランを提案。『品質至上主義』をモットーに大田区を中心としてリフォーム事業に邁進中。
監修
たてのリフォーム 工事統括者
藤澤 典隆
全リフォームの職人手配から当日の段取りまで担当。リフォーム業界歴30年超えの経験をもとに、リスク回避と高品質な施工に定評があります。
目次
外壁塗装の費用相場
外壁塗装の費用相場は、塗装する壁の面積によって大きく異なります。坪数ごとの相場費用は以下の表のとおりです。
【外壁塗装塗り替え費用相場表】
坪数 | 塗装面積 | 相場費用 |
---|---|---|
20坪 | 約79㎡ | 40〜90万円 |
30坪 | 約119㎡ | 60〜100万円 |
40坪 | 約158㎡ | 80〜130万円 |
50坪 | 約198㎡ | 100〜160万円 |
60坪 | 約238㎡ | 120〜200万円 |
※ 上記は目安の金額となります。
家と家の距離が近くハシゴがかけられない、複雑な構造など、状況によって金額が大きく異なりますので、予算の参考程度に活用してください。
坪数ごとの外壁塗装の費用相場の内訳
作業項目 | 塗装費用 |
---|---|
足場 | 800〜1,200円/㎡ |
飛散防止ネット | 150〜400円/㎡ |
高圧洗浄 | 250〜450円/㎡ |
クラック補修 | 1,000〜4,500円/㎡ |
シーリング(打ち替え) | 700〜1,500円/㎡ |
シーリング(うちまし) | 500〜1,000円/㎡ |
下地処理 | 約300〜2,500円/㎡ |
下塗り | 800〜1,000円/㎡ |
中塗り | 1,000〜4,500円/㎡ |
上塗り | 1,000〜4,500円/㎡ |
破風 | 800〜1,300円/㎡ |
軒天(軒裏) | 800〜1,300円/㎡ |
雨樋 | 800〜1,300円/㎡ |
雨戸 | 4,500〜6,500円/枚 |
戸袋 | 4,500〜6,500円/枚 |
廃棄物処理 | 10,000〜30,000円/式 |
運搬・交通費 | 20,000〜30,000円/式 |
※ 高圧洗浄の水道代はお客様負担となります。
外壁塗装の費用の構成内容
外壁塗装の費用はいくつかの要素で構成されています。これらの要素を理解することで見積もり内容が適正かどうかを判断しやすくなります。
ここでは一般的な外壁塗装の費用構成について解説します。
塗料・材料費
使用する塗料そのものや、下地処理に使用するプライマー、コーキング材などが含まれます。
塗料の種類や品質により費用に大きな差が生じます。高耐久な塗料を使用する場合、初期費用は高くなりますが、メンテナンスの頻度を減らすことで長期的にはコストパフォーマンスが良くなることもあります。
見積もりを比較する際には使用する塗料の詳細を確認し、自分の家に最適なものを選びましょう。
工事代・人件費
職人の技術料や現場監督の費用、作業の進行に必要な工事費用が含まれます。
職人の経験や技術力によって仕上がりの品質や耐久性が大きく変わるため、この部分でのコスト削減は慎重に考えるべきです。
安価な業者を選ぶと結果的に塗装の質が低下し、早期の再施工が必要になるリスクがあります。
信頼できる業者を選ぶことが、長期的なコスト削減に繋がります。
足場代
壁塗装や建物の高所作業を安全かつ効率的に行うために必要な足場の設置と撤去にかかる費用が含まれます。足場は作業員が安全に移動し、必要な作業を行うための構造物であり建物の周囲に組み立てられます。
その他
管理費や経費、塗装後の清掃費用、保証費用などが含まれます。
これらの費用は業者ごとに異なる場合があり、特に保証内容に注目することが重要です。
長期間の保証が提供される場合、その分の費用が上乗せされることがありますが安心して長く住み続けるためには重要な要素です。
「その他」の費用が不明瞭でないか、明細を確認することで見積もりの適正さを判断しましょう。
業者によって金額が大きく異なる理由
異なる理由①:塗料が違う
最も多いケースが外壁の塗料が違うケースです。塗料には大きく6種類存在し、耐用年数が異なります。
塗料の系統 | 耐用年数 | 費用相場 |
---|---|---|
アクリル | 5〜7年 | 1,000〜1,500円 |
ウレタン | 7〜10年 | 1,800〜2,500円 |
シリコン | 10〜12年 | 2,500〜3,500円 |
ラジカル | 12〜15年 | 2,800〜3,800円 |
フッ素 | 15〜20年 | 3,500〜4,500円 |
無機 | 20〜25年 | 4,500〜6,000円 |
近年、最も人気な塗料が「ラジカル塗料(ラジカル制御塗料)」です。耐用年数が長い割に費用を抑えられるということでコスパが良い塗料として人気を集めています。
ただし注意点としては実績が少ないことが挙げられます。ラジカル塗料の販売開始時期は2012年であり、まだ10年程度しか経過実績がありません。どうしても気になる方はシリコン塗料あたりをオススメします。
異なる理由②:塗装面積が異なる
項目は同じだが『面積』の項目が異なるケースもあります。このケースで注意すべき点は「面積が異常に狭い業者」です。このようなケースでは、多くの場合、確認不足が原因であり、手抜き工事や追加費用の請求につながる可能性があります。
異なる理由③:塗装範囲が異なる
外壁塗装の見積もりで価格に差が出る主な理由の一つに、塗装範囲の違いがあります。
例えば一部の業者は屋根や雨樋を塗装範囲に含めずに見積もりを出すことがあります。その結果、初めは安く見えた見積もりが実際の工事中に追加費用として計上されることがあります。
見積もりを比較する際は必ず塗装範囲がどこまで含まれているかを確認し、納得できる範囲での施工を依頼しましょう。
異なる理由④:中塗りの有無
塗装工程において、中塗りが含まれているかどうかも見積もり価格に影響を与える重要な要素です。
中塗りは下塗りと上塗りの間に行われ、塗膜の厚さを均一にし塗装の耐久性を高める役割を果たします。
しかし、業者によってはコスト削減のために中塗りを省略し、その分価格を安く見せることがあります。
中塗りがない場合、短期間で塗装が剥がれるリスクが高まり、結果的に再度の塗装が必要になるかもしれません。
見積もりを確認する際には、工程に中塗りが含まれているかをしっかりと確認しましょう。
異なる理由⑤:中間業者が多い
外壁塗装の見積もりで価格が異なるもう一つの理由として中間業者の有無が挙げられます。
中間業者が多い場合、それぞれの業者がマージンを上乗せするため、最終的な価格が高くなる傾向があります。特に仲介業者や下請け業者が関与している場合、元請けからの依頼に対してさらに費用がかさむことがあります。
直接施工を行う業者に依頼することで、中間マージンを抑えコストパフォーマンスの良い施工を実現することが可能です。見積もりを比較する際には中間業者の有無についても確認することをお勧めします。
外壁塗装を放置すると発生する問題
外壁塗装は高額なため、小さなヒビ程度では後回しにされがちです。しかし、たとえ小さなヒビでも放置していると、最悪の場合、大規模な修繕が必要になる可能性があります。
ここでは、外壁塗装を怠ることで起こりやすい問題を2つご紹介します。
問題①:雨漏りの発生リスクが高まる
住宅にとって最も厄介な問題のひとつが雨漏りです。
外壁の塗装を怠ることで、「ヘアクラック」と呼ばれる髪の毛ほどの細いひび割れからも水が侵入する可能性があります。
通常、壁には防水フィルムが施されており、二重に保護されていますが、外壁や屋根の塗料が最前線で雨水の侵入を防いでいます。
そのため、小さなヒビでも雨水が侵入すると建物自体が劣化し、最終的には大規模修繕が必要になることがあります。
雨漏りごとの費用相場も参考までに掲載しておきます。「部屋内に水滴が落ちてきたら末期症状」と覚えておきましょう。
【雨漏り 原因箇所ごとの費用相場】
項目箇所 | 修理費用の相場 |
---|---|
「屋根」からの雨漏り | 小:5〜30万円 |
中:30〜70万円 | |
大:80〜200万円 | |
「天井」からの雨漏り | 5〜20万円 |
「ベランダ」からの雨漏り | 5〜30万円 |
「外壁」からの雨漏り | 小:5〜50万円 |
中:50〜120万円 | |
大:120〜200万円 | |
「窓枠・サッシ」からの雨漏り | 5〜25万円 |
【雨漏り 部位ごとの費用相場】
修理箇所 | 修理費用の相場 |
---|---|
雨漏り修理 | 5〜30万円 |
棟板金修理 | 3〜15万円 |
雨どい修理 | 3〜15万円 |
屋根材の張り替え (㎡あたり) |
5,000〜5万円 |
屋根の重ね葺き ガルバリウム鋼板屋根 |
200〜250万円 |
瓦屋根の葺き替え | 150〜200万円 |
バルコニー防水(3㎡程度) | 5〜10万円 |
外壁サイディングの張り替え 足場代含む・1面のみ |
40〜50万円 |
棟板金の部分的な交換 | 5,000円/㎡ |
シーリングの部分的な打ち替え | 1,000〜1,200/m |
問題②:カビの発生
雨漏りにより住宅の内部に湿気をもたらしカビの発生に繋がることがあります。
表面的なカビ除去・防カビは簡単なのですが、内部に発生するカビは専門業者に依頼するにしても10万円以上の費用が発生します。
またカビを放置しているとぜんそくやアレルギーの原因ともなります。具体的なカビを吸い続けることで発症する病気を5つご紹介します。
【カビを吸い続けることで起こる症状】
症状 | 説明 |
---|---|
アレルギー性鼻炎 | カビの胞子が鼻粘膜に付着し、くしゃみや鼻水、鼻詰まりを引き起こすアレルギー反応が現れることがあります。 |
夏型過敏性肺炎 | カビの胞子を吸入することで、特に夏季に肺が炎症を起こし、咳や息切れなどの症状を引き起こす肺炎です。 |
気管支肺アスペルギルス症 | カビの一種であるアスペルギルスが気管支や肺に感染し、喘鳴や咳、呼吸困難などの呼吸器症状を引き起こします。 |
水虫 | カビの一種である白癬菌が皮膚に感染し、特に足にかゆみや赤みを伴う水虫を引き起こします。 |
シックビル・シックハウス症候群 | カビが原因で建物内の空気が汚染され、頭痛やめまい、倦怠感などの健康障害を引き起こすことがあります。 |
【カビ除去の費用相場】
除去方法 | 費用相場(円) | 内容概要 |
---|---|---|
自己処理 | 0~5,000円 | 市販のカビ取り剤を使用して自分で除去 |
専門業者による局所処理 | 10,000~30,000円 | 限られた範囲でのカビ除去を業者が行う |
専門業者による全面処理 | 50,000~200,000円 | 部屋全体や建物全体のカビ除去を専門業者が行う |
防カビ処理(予防) | 20,000~100,000円 | カビが発生しにくくするための防カビ剤の処理 |
調査費用 | 5,000~30,000円 | カビの発生状況を調査し、除去プランを立てるための費用 |
問題③:シロアリの発生
最悪のケースがシロアリの発生です。
朽ちた木はシロアリの大好物で、特に木造住宅は雨水により木が腐ることでシロアリを呼び込みやすくなります。
また木造住宅以外の鉄筋などでも、一部木造が使われていたり断熱材に木造が含まれていたりなど、内部に木造が使われていることがほとんどなので同様のリスクがあります。
【シロアリ駆除の費用相場】
駆除方法 | 費用相場 | 内容概要 |
---|---|---|
予防処置 | 3,000~5,000円/㎡ | シロアリが発生する前に防虫剤などで予防処置を行う |
薬剤散布(局所処理) | 5,000~8,000円/㎡ | シロアリが発生した部分に薬剤を散布 |
薬剤散布(全面処理) | 7,000~10,000円/㎡ | 建物全体に薬剤を散布してシロアリを駆除 |
ベイト工法 | 10,000~15,000円/㎡ | ベイト剤を使用してシロアリをおびき寄せ駆除 |
バリア工法 | 20,000~30,000円/㎡ | 建物の周囲に防虫剤のバリアを設けて駆除 |
調査費用 | 10,000~30,000円 | 専門家によるシロアリ被害の調査、点検 |
外壁塗装の費用を安く抑えるコツ
外壁塗装は大きな投資になるため、費用をできるだけ抑えたいと考える方が多いでしょう。以下のコツを活用することで、外壁塗装の費用を効果的に節約することができます。
各ポイントをしっかりと押さえて、予算内で満足のいく塗装を実現しましょう。
安く抑えるコツ①:相見積もりをとる
複数の業者から相見積もりをとりましょう。
相見積もりを行うことで、価格やサービス内容を比較検討でき、最適な業者を選ぶことが可能になります。同じ施工内容でも業者によって見積もり額が異なることがよくあるため、1社だけに依頼するのは避けましょう。
複数の見積もりを比較する際は、単に価格だけでなく塗料の種類や保証内容、工期なども考慮することが重要です。
安く抑えるコツ②:塗料がオーバースペックでないかを考える
塗料の選択も費用を左右する重要なポイントです。
高機能な塗料を使用することは長持ちするというメリットがありますが、必ずしもすべての家に必要とは限りません。
例えば、塗料の耐用年数が20年以上のものを選ぶ必要がない場合、その分のコストを削減できる可能性があります。家の立地条件や環境に適したコストパフォーマンスの良い塗料を選ぶことで、費用を抑えることができます。
塗料の性能とコストのバランスを考えながら選択しましょう。
安く抑えるコツ③:地域密着の事業者に依頼する
地域密着の事業者に依頼することも費用を抑える一つの方法です。
地域に根付いた事業者は移動や宣伝にかかるコストが少ないため、他の大手業者に比べて低価格でサービスを提供できることが多いです。
また、地元での評判を重視するため、信頼性が高くアフターケアもしっかりしています。
さらに、地域特有の気候や建物の特性をよく理解しているため、最適な施工を提案してもらえる点もメリットです。
安く抑えるコツ④:火災保険や補助金を使えないか確認する
最後に、火災保険や補助金を活用できるかを確認することも費用を抑える有効な手段です。
外壁塗装が台風や火災などによる被害の修繕である場合、火災保険が適用されるケースがあります。
また、自治体によっては外壁塗装に対する補助金や助成金が用意されていることもあります。これらの制度を利用することで自己負担額を大幅に減らすことが可能です。
施工前に保険や補助金の条件をしっかりと確認し、活用できるものは積極的に利用しましょう。
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